◆2004 No.2◆


「IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP参戦記」
酒見 晋悟
大会名 2004IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP
日時  10月16日7時00分スタート
場所  Hawaii Kona

ジャパンで権利を獲得して臨んだ今回のハワイ。
バイクラップ5時間10分、バイクの強い外国人とどこまで渡り合えるかが目標だった。

レースには疲れもとれ、結構いい調子で臨めた。
スイムの練習不足でバイクに入る前に疲弊しきってしまわないかと心配していたが、タイムはジャパンよりも4分はやく上がって驚いた。

トランジッションを出るとものすごい観衆。
体中から気力がみなぎってくる。

最初の20kmは様子をみながら少しずつ上げていく。
確かに外人は踏み方が違う。そのスピードに刺激を受けな受けながら押さえることはせずに踏み込んでいく。
が、パックになっているところもかなりあるので、ドラフティングしないように左側を走りながらとにかく踏んだ。

50kmすぎから微妙に臀部に疲れがくる。まずいとは思ったがそのまま行こうと決める。
75km地点で2時間5分から15分も遅れてしまう。ここで切り替えて5時間半に目標を変える。
折り返しを過ぎると下り坂だが横風が強く時折体ごともっていかれる。ここで目標としていた選手と差が開く。

あと75kmになるといつもの練習1本と言い聞かせながら踏み続ける。
あと30kmが長かったが、なんとか気持ちを切らすことなくバイクフィニィッシュ。
タイムは5時間49分、納得いくようで納得いかない数字だ。

ランは実力どおりと言えばそれまでだが、練習できなかったつけが全てでてしまった。

何とか完走をした今回のハワイ。
今後自分を高める為の最高のモチベーションになることは間違いない。
今年の冬は狂ったように練習する。


「2004 インカレ レースレポート」
加藤 友子
大会名 2004日本学生トライアスロン選手権
日時  9月5日10時30分スタート
場所  国営木曽三川公園(岐阜県海津郡)

中学校、高校時代に取り組んでいた陸上競技を含めても、初めての全国大会。出場を決めた長崎大島トライアスロン大会以来、この、インカレに向けて、トレーニングを積んできた。
まだ、経験が少ない分、調整方法は、いろいろな方法を試みながらであるが、なかなかいい感じ。
前々日に現地入りし、金曜・土曜とコースの試走をして、大会を待つ。

前日夜、隣にいた練習仲間のカジに、眠れなくても横になっているだけで疲れがとれるから大丈夫なんて、どっかで読んだ本の中身を伝えながらも、自分も眠れない。ストレッチをしたりしてみるが、目は覚めたまま・・・時計は刻一刻と進み、10時過ぎに横になったのにもう0時を過ぎているではないか。いつの間にかカジは寝ていて、大丈夫なんて声をかけていた自分の方が、全く眠れそうにはなく、気付くと3時であった。気分転換に散歩に出たり、ストレッチをしたり・・・とうとう朝の5時になってしまい、活動を始める。一睡もしないで迎えたレースは初めてだ。

スイム順位が反映されやすいドラフティングレースであるこの大会。ドラフティングレースも今回が初めて。ほどよい緊張を感じつつ、スタートにのぞむ。
直前のアップで、あまりの水温の低さに少し不安を感じていた。しかも、今回はフローティングスタート。スタート前の水中では鳥肌が立つほど寒かった。

ぱぉ〜ん。トライアスロン独特のスタート合図音とともに、選手達が泳ぎ出す。いつもスタートで焦ってしまう私は、自分のペースで落ち着いていこうと決めていた。スタートライン内側の後方からスタートし、激しい接触もなく、落ち着いて泳ぐことができた。今回は、川なので、波もなく泳ぎやすい。上流へ向かって泳ぐときも、流れを気にせずに前へ進めた。直線折り返し周回コース2周。

スイム終了から、バイクへ。10km×4周回。前後に人はいなく、前を追わなきゃと猛スピードで走る。
ドラフティングレースについて、無知の私は、ここから、集団が形成されるまで、無駄な走行ばかりしていたと、終わった今、つくづく感じている。
5kmくらいいったところで一人の選手に追いついた。後ろからみて、えらくペースが遅いな・・・と感じ、その選手の横を突き抜ける。これもまた、愚かな行為だったと反省している。ペースが遅いのは、その選手が弱いのではなく、私が来るのを待っていたからであろう。ドラフティングレースをもっと知っていれば・・・私もまた、後ろから、一人の選手に追いつかれ、「一緒に上げていきましょう。」と、声をかけられた。
交互に引っ張り合いながら、少しずつ前を拾っていき、また後ろからも集団が来て、8人くらいの集団が形成された。順々に前へ出て、交互に引っ張る。敵同士が味方になっているような何とも不思議な感覚だったが、ドラフティングレースが初めての私にはそれがとても新鮮で、とても楽しかった。

ランは3.3km×3周回のコース。1周目は、ペースになれようと、無理をしない、1歩1歩リズムを刻む感覚で走れたのだが、2周目、3周目は、息が上がってしまい、何も考えることもなく、ただひたすら走ったという感じだった。

今回のレースを振り返って、反省すべき点、これからの課題が山ほど見つかった。調整のことから、レース展開、バイク技術、さらには給水の仕方。まだまだある。一つ一つ、克服して、また、来年は、もっと戦える、本当の勝負をしに、インカレにこようと思った。

応援してくれたみんな、本当にありがとうございました!!
福岡から離れた、長良川でレース中に、あんなにも声援を頂けたことを本当にうれしく思っています。
遠いところから見に来てくれた友達や、夏合宿でお世話になった、広島大学、広島市立大学、川崎医療福祉大学をはじめとする中四国のみんなや九州大学のみんなの応援、レース中、本当に力になりました。
また、レースの前の日に応援メールをくれた先生方や友達、そして、日頃からお世話になっている皆さん、とてもたくさんの方々に応援していただいているということ、本当に幸せに思います。これからも、頑張ります!!

記録 女子総合23位 2:25:30
   スイム 0:26:37 36位
   バイク 1:12:44 29位
   通過  1:39:21 30位
   ラン  0:46:09 14位


「2004 Ironman Korea レースレポート」
team grad5 今泉 奈緒美(TEAM VIKING練習生)
関係者各位

大 会 名    アイアンマンコリア

日  時    2004年8月29日(日)

場  所    韓国 チェジュ島

距  離    台風の影響でSWIM中止,BIKE 180km,RUN 42km

気  象    晴れ(最高気温31度)

使用機材   レースウェア ライジングサン
         シューズ サッカニ−(Grid Fastwitch Endurance)
         補給食 カーボショッツ(25g*15個)

成  績    女子総合3位(女子プロフェッショナルカテゴリー3位)
         9時間23分50秒 BIKE 5:32:05 RUN 3:47:25

 とうとうやって来たアイアンマンチェジュ。2ヶ月間、福岡での練習成果はどこまで発揮出来るのか、練習した分逆にすごく不安だった。
ハワイで8回も優勝している、Paula NEWBY-FRASERが出場するので、ハワイへの出場権が2つあったらもしかしたら獲得出来るかもっと思っていたのに、!1つしかなかった。あーもうハワイには行けないのか、っと気を落とし気味のスタートとなった。
台風の影響で数日前からは海は大荒れ。波は5mもあった。

 レース当日、案の定スイムは中止で、番号の若い順に、5秒置きでバイクからのスタートとなった。
スイムはないだろうなって思っていたけど、やっぱり残念だったし、こんなスタートの仕方はドキドキして堪らない。5秒前にはポーラはいるし、後ろには速そうな外国人選手が2人。外国人選手にはなんか見かけから圧倒されてしまう。
緊張してもしょうがないのは分かっているんだけど、足が震え、心拍数は110泊にもなっていた。あー情けない。

 バイクコースはチェジュ島を半分横断するように1周回。スタートしてすぐにポーラを抜いてしまった。後ろにいるポーラが怖く、飛ばすなと言われていた初めの長い坂をついつい頑張ってしまった。心拍数は180拍を超えていた。
結局すぐに追い付かれ、ポーラと男の人を目におきながら行く事になった。
前半はものすごい向かい風。きつかったけど、練習でみんなに付いていくほうがよほど辛かった。だから実際、こんなペースで行ったら後ろの人にどんどん追いつかれてしまうよっと思ったぐらいだ。

 50キロ地点でマーシャルにもっと離れなさいと減速させられ、ドラフティングを取られるのが嫌だったからペースアップし、ポーラは見えなくなった。
結局100キロ過ぎまでは、前も後ろも誰も見えない状態だった。しかし、110キロぐらいで男の人とポーラに追いつかれ、その後しばらくしてから男の人の後ろを走っていた私が運が悪くドラフティングを取られ30秒停止させられてしまった。
バイクラップだけでもポーラに勝とうと思っていたのに、その間に2人は行ってしまった。すごい悔しかった。レース中心拍数はずっと170拍後半だったし、思っていた以上にアップダウンも激しく、だんだん足がプルプルしてきた。
これは確実にオーバーペースだなって思ったけど、どうにかそのままバイクフィニッシュ出来た。

 ペナルティーボックスに3分間入れられ、ランパートに移った。この時1位のポーラとは6分差。
ランコースはアップダウンしかない直線を2往復だ。突然お腹がゴロゴロしてきて、道端で催してしまった。
バイクでも補給出来なかったしランでも何か口にすると、ゴロゴロっとくるので、ハンガーノックにならないか心配だった。
実は福岡に来て、いきなり走り過ぎて膝横を痛めてしまって、1ヶ月前から走っても5キロぐらいのイージージョグしかしていなかった。
20キロぐらいはもつかなっと思ったけど9キロ地点からは痛さとの戦いだった。
今は2位だし、3位の選手とは10分差あるから抜かされてたまるかと、もう根性で走るしかなかった。
20キロから30キロにかけてが一番長く辛かった。だけど知っている人にすれ違えると、なんだかうれしくて元気が出た。
結局30キロ地点であっさり3位の選手に抜かされ3番でのゴールとなった。

終わった時は、あ〜やっと足を止めれて嬉しかったし3位にも満足だったけど、やっぱりこの順位じゃ悔しかった。
とりあえずハワイは運良く取れたので良かったけど、終わったら来年に向けてトレーニングを積み優勝目指して頑張りたい。

女子プロフェッショナルカテゴリー
トータル   バイク    ラン
1.Paula Newby-Fraser(USA)   8:54:02 5:26:08 3:26:09
2.Charlotte Paul(AUS)      9:12:22 5:41:42 3:28:16
3.今泉 奈緒美(JPN)       9:23:50 5:32:05 3:47:25
4.Caill Patterson(CAN)      9:41:19 5:55:50 3:43:57
以上


「2004 Ironman Korea レポート」
≪概要≫

日時 平成16年8月29日(日)

会場 韓国 チェジュ島

環境 天候:晴れ 最高気温31℃ 台風の影響でスイム中止

結果 6位(日本人2位)8時間17分00秒
    バイク4時間57分11秒(3位:日本人1位)
    ラン3時間18分22秒(6位)

主な参加者
Cristian Bustos(CHI)
1997 Ironman World Championship 5位
1998 Ironman Canada 1位
2003 Ironman Brazil 4位
2004 Ironman Brazil 5位

Jan Strangmuller(CZE)
2001 Ironman Podersdolf 1位
2003 Ironman Korea 1位
2004 Ironman Japan 8位

Matt White(AUS)
2003 Ironman Korea 2位
2003 Ironman Australia 6位

Matt Stephens(AUS)
2003 Ironman Australia 5位
2002 Ironman Florida 8位

Park Byung-Hoon(KOR)
2004 Ironman Japan 5位
2004 Ironman Malaysiia 6位

≪レース概要≫

【バイク】

 デュアスロンになったため、バイクからレースナンバー順に、5秒おきにスタート。
プロカテゴリーは19名。私のレースナンバーは11なので、先頭から55秒後にスタート。スタートして10kmは目の前の外人選手にじりじりと離される。
10km過ぎに35秒前にスタートした田村選手をパス。

その頃、私の35秒後にスタートしたPatrick Vernay(NCD)に追い越される。
前半強い向かい風の中、なかなかペースが上がらない。
80km地点では6番手あたりで、周りには2、3人いた。
100km過ぎあたりで、ようやく韓国のパクに追いつく。どうやらかなりきつそうだ。
ところがさすが元自転車韓国ナショナルチームの選手。粘って食い下がる。
しかし、このままではランの強いパクと勝負はできないと考え、150kmあたりで食い下がるパクを振り切り、スパート。

バイクゴール時には3位にまで順位を上げていた。しかし2位との差は10分。

【ラン】

10.5km折り返し2往復の順位のわかりやすいコース。
噂には聞いていたが、平地のないアップダウンばかりである。
まだまだランの身体ができていないとはいえ、勝負には勝たなくてはいけない。

はじめの折り返しで45分。その前にパクに抜かれてしまう。
しかしこれ以上のペースで走るわけにはいかない。次の折り返しでハーフを1時間30分で走る。田村選手とはじりじり詰められているが、このまま行けば3時間ちょいで走れると思ったが、やはりまだ足がもたない。
そして次第に失速。田村選手にかわされ、最後の折り返しを過ぎてからYao Chang Jaeにもかわされる。

結局3時間17分もかかってしまった。

1位 Patrick VERNAY(NCD)4:46:28 2:55:06 7:42:33
2位 Cristian BUSTOS(CHI)4:47:10 3:13:52 8:02:26
3位 Park Byung Hoon(KOR)4:58:25 3:05:52 8:05:43
5位 田村嘉則(JPN)   5:02:04 3:09:22 8:12:52
6位 池形成信(JPN)   4:57:11 3:18:22 8:17:01

≪レースを終えて≫

プロカテゴリーでのハワイの権利は優勝した人のみのものとなった。

満足できる結果ではありませんでしたが、得られるものは多く、今後ますますおもしろくなりそうです。
今回、アイアンマンにおいてスイムを得意とする私が、デュアスロンでここまで戦えることは、率直に自分を評価したいとおもいます。
トレーニングが間違っていなかったことも確信でき、まだまだ荒削りで未完成な身体を次のシーズンまでに仕上げることにより、更なる飛躍に期待していただきたいと思います。

また、今回の大会出場に関しての様々なご厚情とご支援を賜った皆様にこの場を借りて感謝いたします。
次のアイアンマンシリーズは、ニュージーランドかマレーシアを予定しております。
まずは休養し、課題を克服し、そして世界と互角に戦える強靭な精神力と身体を身につけることができるよう、トレーニングに励みます。

応援ありがとうございました。
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